Q、消化器内科や消化器外科の「消化器」って何ですか?
消化器とは?
消化器とは、胃や大腸など「食べたものの消化や吸収などを行う器官」のことです。
私たちは毎日さまざまなものを食べます。
パンやごはんを食べたり、肉や魚を食べたり、野菜や果物を食べたり。
なぜ私たちは食事をするのでしょうか?
それは食べものの中に「生きるために必要なもの」すなわち「栄養素」が含まれているからです。
栄養素は私たちが活動するためのエネルギー源となったり、からだをつくる材料となったりします。
しかし、食べたそのままの状態では私たちのからだは利用することができません。
そこで「消化」と「吸収」が必要です。
食べたものを分解して必要な栄養素を取り出す「消化」を行い、
消化された栄養素を「吸収」することではじめてからだが利用することができるのです。
この「消化」や「吸収」に加え、栄養素を取り出したあとの残りかすを「排泄」したり、いざというときのために栄養素を「貯蔵」する器官を「消化器」と呼び、それらをあわせて「消化器系」と呼びます。
消化器にはどのような種類がある?
消化器には胃や大腸、肝臓、すい臓など数多くの種類の臓器があります。
下の図をみてください。
これらが全て「消化器」です。私たちのおなかの中にはこれらがぎっしりとつまっているのです。
臓器を1つ1つ挙げて説明されても頭に入りにくいので、大きく2つに分けて考えます。
2つとは「消化管」と「付属器官」です。
ひとことでいうと「食べものが通るくだ」が「消化管」、「直接食べものは通らないが消化を応援する」のが「付属器官」です。
消化管とは?
図をみるとごちゃごちゃして複雑そうですが、実は「食べものが通るくだ」は「口」から入り「肛門」から出るまで完全な1本道なのです。
例えるならば1本のホースのようなものです。
このホースを通りぬける間に食べたものは「消化」され、栄養素が「吸収」されるのです。
これが「消化管」であり、食べものは
「口」→「食道」→「胃」→「小腸(十二指腸、空腸、回腸)」→「大腸(盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸)」→「肛門」の順に通過します。
付属器官とは?
一方で「付属器官」は「消化」に必要な「消化液」をつくったり、貯めたり、分泌したりします。
「だ液腺」や「すい臓」、「肝臓」、「胆のう」がこれにあたります。
それぞれの役割は別の記事で紹介します。
まとめ
・消化器とは生きるために必要な栄養素を得るための器官!
消化器の種類
消化管⇒中を食べたものが通る器官
例)食道、胃、小腸、大腸
付属器官⇒食べたものは通らないが、消化に関わる器官
例)だ液腺、すい臓、肝臓、胆のう
以上、今回は消化器について解説しました。