酸素を運ぶ役割をもつ血液の成分はどれ?

問題

次の血液中の成分のうち「酸素を運ぶ役割」をもつものはどれでしょうか?

①白血球 ②赤血球 ③血小板 ④血しょう

解説

血液は、血管の中を流れ全身をめぐります。

大きく分けると血液中には「赤血球」「白血球」「血小板」という有形成分と、「血しょう」という液体成分の4種類の成分が存在します。

そしてそれぞれが異なる役割を担っています。

 

その中でも「酸素を運ぶ役割」をもつのは「赤血球」です。

赤血球は大きさ7~8㎍の円盤状の細胞であり、血液1mm3中に約400~500万個存在します。

赤血球の中には「ヘモグロビン」という成分が含まれており、この「ヘモグロビン」が酸素と結合することができます。

ヘモグロビンが酸素と結合した状態で血液の流れにのって全身の組織に届けるのです。

酸素はグルコース(ブドウ糖)からエネルギーを取り出すために必要であり、常に全身に供給し続ける必要があります。

 

赤血球中のヘモグロビンは、肺で酸素と結合し全身の組織で酸素と離れることで、酸素を供給しています。

「肺」という酸素の物流センターで「酸素」という積み荷をのせて、酸素が必要な全国各地に届けるようなイメージです。

ちなみに、赤血球の数やヘモグロビンの濃度が低下すると、十分な酸素を届けることができなくなり「めまい」や「倦怠感」などさまざまな症状を引き起こします。

この状態が「貧血」です。

「鉄分が不足すると貧血になりやすい」という話を耳にしたことがあると思いますが、これはヘモグロビンをつくるためには鉄が必要だからです。

 

ちなみに赤血球以外の血液成分のはたらきは次の通りです。

 赤血球:酸素を運ぶ。

 白血球:細菌を捕食したり抗体をつくることで免疫機能に関わる。

 血小板:血液を固めることにより出血を止める。

 血しょう:液体成分。約90%が水であり、二酸化炭素、栄養分、老廃物を運ぶ。

解答

②赤血球

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