心臓自身に血液を届ける血管は?

問題「心臓自身に血液を届ける血管は?」

心臓は、酸素やエネルギー源を得るために、「ある血管」を利用して心臓自身に血液を供給しています。

「ある血管」のなまえを答えてください。

解説

心臓は、拍動をくりかえすことで全身の組織に血液を届ける「ポンプ」の役割を担っています。

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心臓イラスト

心臓の内側の部屋には大量の血液で満たされていますが、心臓自身はこの血液をそのまま利用することはできません。

「飲食店の店員さんがお客さん用の料理を食べられない」ようなイメージです。

しかし、心臓は絶え間なく力強い拍動をくりかえすため、心臓自身もエネルギーをつくるために必要な酸素やグルコースを得つづける必要があります。

そこで、「心臓自身に血液を届ける専用の血管」が存在します。

お客さんの料理とは別に、スタッフが食べる「まかない」のような血管ですね。

スタッフも飲まず食わずでは、いい仕事はできません。

 

「心臓自身に血液を届ける専用の血管」は「冠動脈」という血管です。

「冠動脈」は最も心臓に近く太い動脈である「大動脈」から枝分かれして、心臓の表面を走っています。

左右に一本ずつあり、それぞれ心臓の左側、右側に血液を供給しています。

冠動脈
冠動脈

 

ちなみに、もし冠動脈が狭くなったり、つまってしまうとそこから先の部分の心臓に血液を届けることができなくなります。

すると、酸素やグルコースが不足するため、心筋細胞が呼吸することができず十分なエネルギーを得られなくなり、さまざまな症状や場合によっては心臓が壊死してしまいます。

このように冠動脈が狭くなる病気を「狭心症(きょうしんしょう)」、冠動脈が完全につまってしまう病気を「心筋梗塞(しんきんこうそく)」といい、速やかな治療が必要となります。

解答

冠動脈