Q、同級生がささいなことで自慢してきて嫌な気分になります。
何かいい対処法はありますか?
「自分の方が身長が高い」「恋人がハイスペック」「最新機種のスマホを買った」「格闘技をかじってるから本気になればお前なんて一瞬で倒せる」「昨日おしゃれなカフェに行った」などなど、ささいなことでも自慢してマウントを取ってくる人っていますよね。
対応としては「気にしない」「相手にしない」ことが一番なのですが、実際にうらやましいことであったり相手が今後もつきあう同級生だったりすると難しい場合もありますね。
そこで今回と次回で「自慢されたとき」「マウントを取られたとき」の対処法を紹介します。
今回は「自慢を聞いてあげる気持ちの余裕がある人」向け、次回は「そもそも自慢されることを避けたい人」向けの方法を紹介します。
なぜ自慢をしたり、マウントをとってくるのか?
「マウントを取る」すなわち「マウンティング」とはもともと動物行動の用語で、「自分が相手よりも優位であることを相手や周囲に示すための行動」のことです。
例えば、ニホンザルのコミュニティでは、身分が上位のサルが下位のサルの上に乗ることであらかじめ上下関係をはっきりさせているのです。
自慢したりマウントを取ろうとしてくる人も、自分があなたよりも優位であることを相手や周囲に示したいのかもしれません。
ただし動物の世界のマウンティングには「あらかじめ上下関係を決めておくことで食料や配偶者をめぐる不要な争いを防ぐ」などの意義がありますが、自己顕示欲や優越感のためだけに他人をおとしめてマウントを取ることは動物のマウンティングより低レベルな行為ともいえます。
自慢されたとき、マウントをとられたときの対処法は?
さて本題ですが、自慢されたりマウントを取られそうになったら「気持ちに余裕がある人」はぜひ気持ちよく自慢させてあげることをおすすめします。
なぜなら、そのようなときは相手から普段は得られない有益な情報を取ることができる可能性が高いからです。
怒っているときなどと同様に、気持ちよく自慢しているときはある意味冷静さを失っている状態であり、ついつい余計なことまで話してしまいがちです。
本人は話したいことだけを話しているつもりでも、実は知られたくない情報も話してしまっていることが多いのです。
例えば、「相手の弱点やコンプレックス」「相手の限界」などです。
自慢の内容から得られる情報とは?
まず、「相手の弱点やコンプレックス」です。
自信がある部分を自慢してきているので意外かもしれませんが、「自信がある部分」は「自信がない部分」の裏返しであることも多いのです。
例えば、「成績が良い」ことを自慢してきた場合、その人にとって勉強が得意なことが他の弱点やコンプレックスを隠してくれているものなのかもしれません。
また、「成績が良い」ことがその人にとっての大きな支えとなっており、その部分で他の人に負けた途端自分を保てなくなるほど大事なものなのかもしれません。
あるいは、親や兄弟など自分以外の自慢をしてきた場合は、自分自身には自慢できるほど自信があるものがないのかもしれません。
次に、「相手の限界」です。
自慢するときはなるべく自分を大きく見せたいものなので、自慢できる部分は基本的に出し惜しみはしません。
つまり、自慢してきた内容はその人にとっての限界である可能性が高いのです。
例えば、陸上の全国大会で優勝した人はクラスで1番足が速いことを自慢しません。
会員制VIPラウンジに行ける人はおしゃれなカフェに行ったことを自慢しません。
そもそも本当に誇れるものがあり心が充実している人はマウントをとって一時的な優越感を得ようとしたりしません。
すなわち自慢してマウントを取ろうとしてきた時点でその程度の人間ということです。
そこで、「俺の方が走るのが速い」と自慢されたら「足が速いこと以外に誇れるものがないのかな」と考え、
「私は〇区に住んでる」と自慢されたら「〇区に住んでいることを心の支えに生きているのかな」と考えてみてください。
一瞬うらやましく思えるかもしれませんが、そのように考えると穏やかな心で対応しやすくなります。
そもそも自慢されたくない場合は?
以上の理由から、自慢されたりマウントを取ってきたら、「ラッキー」だと思って気持ち良く自慢させてあげることで相手からなるべく多くの情報を引き出すことをおすすめします。
実際に使うかどうか別にして、後々使えるカードとなるかもしれません。
しかも、「気持ちよく自慢を聞いてくれる人」という立場をとれるので、人間関係も良好なままです。
ただし、あなた自身がとても大切していることなどマウンティングの内容があなたにとって許容できないことである場合はそのような余裕はもてませんし、精神衛生上良くありません。
また、自慢することが習慣のようになっていたり、相手を嫌な気持ちにさせることを目的にマウントを取ってくる人も一部存在します。
このような場合はまともに相手をしてもいいことはありませんので、そっと距離をとるか、「自慢やマウンティングをされにくくなる方法」を使うことをおすすめします。
自慢されにくくなる方法は以下の3つです。
1、不快であることを相手に伝える
2、迷惑そうあるいは無関心な態度をとる
3、相手が予想していない反応をする
それでは1つずつ説明します。
自慢されにくくなる方法①:不快であることを相手に伝える
最も正攻法の対処法です。
実際効果はあり、自慢の頻度は低くなると思います。
しかし、少なからずかどが立ち、相手によってはさらに面倒くさい展開となる可能性があることを許容する必要があります。
その後も顔を合わせなければならない相手には少し使いづらいですね。
そもそも、自慢をしたりマウントをとりたがる人は、自慢しやすいターゲットを選んでいます。
このようにはっきりと拒絶できる人はそもそもターゲットになりにくいです。
自慢されにくくなる方法②:不快であることを相手に伝える
実際に多くの人が取っている対処法がこちらではないでしょうか?
しかし、この方法はあまりおすすめしません。
なぜならば、これはマウントを取ろうとする人にとっては望ましい、気持ちの良い反応だからです。
マウントを取ろうとする人の脳内では「迷惑そうな態度」は「効いてる効いてる笑」「嫉妬してる笑」のように、「無関心な態度」は「興味のないふりをしてる笑」「やせがまんしてる笑」のように変換され、人によっては素直に賞賛されるより喜ぶ場合さえあります。
実に面倒ですね。
また、多かれ少なかれ「うらやましい」と思わせる内容で自慢してくることの方が多いので「無関心」をよそおい続けるのは実は簡単ではありません。
自慢されにくくなる方法③:相手が予想していない反応をする
今回、私がおすすめしたいのがこちらの方法です。
私たちが会話をするときには、無意識に相手の反応パターンを想定しながら話しています。
例えば友達に「来週映画にいかない?」とさそうときは、「YES」か「NO」で答えられるか「何の映画?」「何曜日?」などくわしく質問されることを想定しています。
しかし「それよりなんでこの前さそったときは断ったんだよ?」にように想定外の返答をされたとき人間は動揺します。
自慢好きな人、マウントを取りたがる人も同じで、自慢するときには相手に期待している反応、想定している反応があります。
賞賛される反応はもちろん、嫌がったり、怒ったりする反応も想定ずみであり、相手のペースに飲みこまれてしまいます。
そこで、想定外の反応を取ることで動揺させ、また気持ちよく自慢できないようにするのです。
例えば、「俺の兄ちゃん〇〇大学なんだよね」と自慢されたら、
「マジで!?〇〇大学ってあの文京区の!?文京区って俺1番好きな区なんだよね。マジうらやましい!君は何区が1番好き?」などのように返し、
「先月だけで〇〇ランド3回も行っちゃった!」と自慢されたら、
「すごい!電車で行ったの!?それともバス!?やばい私も京葉線乗りたくなっちゃった!」のように返します。
これは極端な例ですが、期待通りの反応が返ってこないと、「自慢のシナリオ」が崩れてしまい相手にはストレスがたまります。
「いやそこじゃない!」「けど一応ほめてはいるから文句も言いにくい!」「こいつ面倒くさい!」「こいつに自慢しても気持ちよくない!」
となりターゲットから外してくれる可能性が高くなるのです。
この方法は効果が高いだけでなく、きちんと相手の自慢に対応し、しかも賞賛している立場を取れるという利点もあります。
以上を参考に自分と相手に合った対処法を考えてみてください。
まとめ
・心に余裕があれば、気持ち良く自慢させてあげた方がいろいろな情報が得られる!
・自慢の内容から「相手の弱点」や「相手の限界」を知ることができる可能性がある!
・自慢やマウンティングをしている時点でその程度の人間と考えよう!
「自慢やマウンティングのターゲットにされにくくなる方法」
1、不快であることを相手に伝える
2、迷惑そうあるいは無関心な態度をとる
3、相手が予想していない反応をする