まちがった情報にだまされにくくなる方法とは?

  • 2021年10月13日
  • 2021年10月14日
  • 思考法
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情報の正しさを判断する方法:レベル3「因果関係を考える」

2つのことがらについての関係性を表すことばに「因果関係」と「相関関係」というものがあります。

因果関係と相関関係は全く別の意味ですが、それぞれの意味を理解して意識しないと混同してしまう場合が多いので注意が必要です。

因果関係とは2つのことがらが「AだからB」のように原因と結果の関係にあることを意味します。

一方で相関関係とは必ずしも原因と結果の関係にはなく、単に「Aが高いとき、Bも高い」のように2つのことがらに関連があることを意味します。

 

例えば、「バレーボール部員は身長が高い人が多い」という事実があるとして、「バレーボール部員である」ことと「背が高い」ことには「相関関係」があります。

しかし、「バレーボール部員である」ことが原因で「背が高くなった」とは限りません。

逆も同様で、「背が高かった」ことが原因で「バレーボール部員になった」とも限りません。

すなわち、「バレーボール部員である」ことと「背が高い」ことには「因果関係」があるとは言えないということになります。

 

同じように、健康法やダイエット法などで「〇〇をすると□□という効果がある!」という記事をよく目にしますが、根拠となった論文を確認すると「因果関係」はまだ不明であるが「相関関係」があるという論文であることがめずらしくありません。

ちなみにもう1つ注意が必要なのは、「相関関係がある」というのは「相関関係はあるが、因果関係はない」という意味ではありません。

相関関係は因果関係を内包するものであり、同時に成立することも可能です。

「はじめに相関関係が証明され、その後因果関係が証明される」という順番は研究においては王道ともいえます。

先ほどのバレーボール部員の例では、例えば「入部前には身長が低かった人も含めて、入部後にはほとんど全ての部員の身長が高くなった」のであれば、「バレーボール部員である」ことと「身長が高い」ことには因果関係があると証明することができます。

 

関連がありそうなことがらでは「AだからB」が成り立つかどうかを常に意識してください。

情報の正しさを判断する方法:レベル4「論文や文献を調べる」

ここから一気にレベルが上がりますが、この壁をやぶると「情報の信頼性を正しく判断する力」は格段に上がります。

それは「論文や文献を調べる」ことです。

どの分野の学問でも最新の知識は論文(あるいは学会の大会)から得ることができます。

教科書や専門書も情報の信頼性は非常に高いですが、教科書に記載されるまでには時間がかかるため最新とはいえません。

そこで、疑問に思ったことやくわしく知りたい情報は論文を調べることをおすすめします。

全文を読むためにはお金が必要な場合もありますが、「全体像」がわかる「abstract」はインターネット上で見れる場合も多いです。

 

もちろん、自分の専門分野以外の知識を論文を調べるハードルは決して低くありません。

そこで最初は、記事にのっている「参考文献」の論文をそのまま調べてみるという方法がおすすめです。

英語の論文であっても、知らない単語を調べながらであれば高校生レベルの英語力で十分読むことができます。

ただし、論文に書かれていることが全て正しいわけではなく注意も必要です。

この点については別記事で紹介します。

情報の正しさを判断する方法:レベル5「情報を総合的に考える」

さいごは「情報を総合的に考える」です。

レベル1~レベル4を完璧に実践したとしても、情報が真実かどうかを完ぺきに見極めることはできません。

「真実」か「嘘」の100か0ではなく、「どの程度確からしいか?」すなわち「信頼性」を評価し判断するしかありません。

しかし、それは仕方のないことです。

なぜならば私たちが生きている世界は大半が「不確実なこと」で成り立っているからです。

未来のことを確実に予測することはもちろんできませんし、現在「明らか」「常識」と考えられていることでも前提が変わったり、未知であったことがわかることでくつがえることも当たり前のようにあります。

現時点で科学的根拠に基づく「客観的事実」であっても同様です。

 

そのような状況で常に私たちは情報の正しさを判断し、その判断に基づいて行動しているのです。

重要なのは「確実に情報が真実かどうかを確認してから決断、行動することは難しい」点をしっかり認識することです。

レベル1~4を可能な限り実践した上で、最終的には「不確実な部分をどの程度受け入れるか」を考え「この情報を信じてもよいか?」を判断します。

当たり前のように感じるかもしれませんが、この点を忘れて100%や0%を求めようとすると何も行動できなくなったり、逆に適切な判断ができなくなる可能性があります。

 

例えば、「天気予報で午後からの降水確率が80%だからかさをもっていこう」というのは多くの人に経験があると思います。

慎重な人は降水確率30%くらいでも持っていくかもしれません。

しかし、「0~10%でも絶対に雨が降らないとは限らないからかさをもっていこう」となると常にかさをもちあるく必要があります。

他にも、「乗った電車が事故にあう可能性」「工事中の建物からモノが落ちてくる可能性」「ハチにさされる可能性」など外出する以上はいずれも起こる確率は0%になりません。

「外出によるリスクを0にする」ためには「外出しない」という結論になってしまいますね。

起こりうる危険を予測して対処すること自体は重要ですが、100%0%にこだわると何もできなくなってしまいます。

 

そこで情報が正しいかどうか判断するときは、レベル1~4を使って信頼性の高さを評価した上で、

「その情報が正しい場合にどのように活用することができるか?」「反対にまちがっていた場合にどのようなリスクがあるか?」

などを総合的に考えた上で「その情報を信じるか」決め、行動することがおすすめです。

まとめ

・まちがった情報にだまれないために、情報の信頼性を適切に判断できるようになろう!

 「情報の信頼性を正しく判断する方法」

  レベル1:情報源(ソース)を確認する

  レベル2:客観的事実を確認する

  レベル3:因果関係を確認する

  レベル4:論文や文献を調べる

  レベル5:情報を総合的に考える