食道疾患②:マロリーワイズ症候群ってどのような病気?

Q、マロリーワイズ症候群ってどんな病気ですか?

 

マロリーワイズ症候群ってどのような病気?

マロリーワイズ症候群は、何度も吐き続けることにより、強い圧力がかかることで食道と胃のさかい目がさけてしまう病気です。

食道の表面がさけてしまうため、そこから出血します。

激しく吐いたあとに血を吐いてしまうのが特徴です。

くりかえし吐き続ければ何が原因でも起こる可能性がありますが、最も多い原因はお酒の飲みすぎです。

中年の男性で特に多いですが、若い人でもなってしまうことがあります。

20歳になってお酒が飲めるようになっても飲みすぎには注意しましょう。

 

細いくだの先にカメラがついている「内視鏡」でさけている部分を確認することで診断することができます。

出血が止まっていれば、絶食し安静することで自然に治るのを待ちます。

出血がつづいている場合は、内視鏡をつかって止血します。

内視鏡は先っぽから薬を注入したり、ものをつかんだりすることもできるのです。

そこで、止血しやすくなる薬を注入したり、出血している場所にクリップをかけることで止血します。

 

まとめ

「マロリーワイズ(Mallory-Weiss)症候群」

激しく嘔吐することにより、食道と胃の境目がさけてしまい出血する疾患

激しい嘔吐によって腹圧が急激に上昇することにより起こる。

中年男性に多く、原因としてはアルコールの過摂取が最も多い

症状:

激しく嘔吐した後の吐血。

検査/診断:

内視鏡で食道と胃の境目が裂けていることを確認する。

治療:

絶食し安静することで自然治癒するのを待つ。(保存的治療)

出血が止まらない場合は内視鏡を使い止血する。(クリップをかけ止血、または止血しやすくなる薬を入れる)