問題
次の①~④を大きい順番に並びかえてください。
①ヒトの赤血球 ②インフルエンザウィルス ③大腸菌 ④ゾウリムシ
解説
ヒトの目が認識できる大きさの限界は約0.1mmといわれています。
それ以上小さいものやくわしい内部の構造を観察するためには「顕微鏡」が必要となります。
理科の授業などでも使用する「光学顕微鏡」では約0.2μm、研究機関などにしかない「電子顕微鏡」では約0.2nmまで観察が可能となります。(1mm=1000μm, 1μg=1000nm)
さて選択肢を順番にみていきます。
①ヒトの赤血球の大きさは約7~8μmです。
血液中に存在する細胞で、酸素を運ぶ役割があります。
ヒトの細胞は種類によって形や大きさが異なるため、「ヒトの細胞の大きさ」といった具合にひとくくりにすることができません。
②インフルエンザウィルスの大きさは約100nmです。
例年冬に流行するインフルエンザの原因となるウィルスです。
ウィルスと細菌は同じようなイメージをもっている人も多いと思いますが、ウィルスの方が圧倒的に小さい存在です。
ウィルスは、ヒトや動物などに感染して増殖することができますが、細胞膜や細胞壁をもたず、代謝も行いません。
生物といえる3条件である「からだが膜で仕切られている」「代謝を行う」「子孫を残す」の全ては満たしていないため、ウィルスは「生物と無生物の中間的な存在」といわれています。
③大腸菌の大きさは約1.5×3μmです。
胃腸炎や食中毒の原因となる菌の1つです。
ウィルスと比べると大きさの差は明らかですね。
ちなみに細菌は、3条件である「からだが膜で仕切られている」「代謝を行う」「子孫を残す」を全て満たしているため「生物である」といえます。
④ゾウリムシの大きさは200~300μgであり、肉眼でもぎりぎり確認できます。
水の中に生息する動物プランクトンの1つです。
他の3つと比べても大きいですね。
以上から解答は大きい順に④ゾウリムシ→①ヒトの赤血球→③大腸菌→②インフルエンザウィルスとなります。
解答
④ゾウリムシ→①ヒトの赤血球→③大腸菌→②インフルエンザウィルス